直感の育て方

コラム

直感の育て方

直感は自分自身とのコミュニケーションツール 直感が教えてくれることを、賞味期限内にやろう。

By 岩田洋治

直感の育て方

 

直感は、とても大事な自分自身とのコミュニケーションツールです。

 

だから全ての人にとって必要なもの。「私はあまり直感は働かない方です」で終わらせていてはだめなんです。もし直感がよくわからないならば、まずは直感を育てるようにしましょう。

 

 

私たちの心の奥には、また言葉になる前のアイデアやヒント、知恵などがいっぱい眠っています。例えば、なんとなくモヤモヤすることってないでしょうか。それはきっと、心の奥から何かがあなたに囁きかけているサインです。

 

直感が働かなければ、私たちは自分が本当に思っていることや、本当は何をしたいのかもよくわからないでしょう。なぜならば、本当に思っていることや、本当にしたいことはなかなか言葉にならないので、まずはなんとなく感じ取って、それにしたがって動いてみることが大切になるからです。

 

この、なんとなく感じ取ってみる力が直感です。

 

ただ、「なんとなく」という言葉を聞くと、そんなものを信頼していいのかとの疑念が生じますね。これが私たちが直感を信じられない大きな理由です。

 

確かに明確な言葉にはなっていないかもしれませんが、直感は驚くほどに正確です。むしろ頭で色々と考えることの方が、間違いは多いのではないでしょうか。これまでに、「やっぱり最初の直観通りにしておいたらよかった」と後悔したことはありませんか?

 

 

直感が教えてくれることは、自分自身のためになることだと思って間違いないでしょう。なのに私たちは、この直感からの声を無視することに長けているのです。それは一体どうしてでしょうか?

 

それは直感が教えてくれるメッセージが全て、「私がどう変わらなければならないか」や「私が今やるべきことはなんなのか」を含んでいるからです。そして、もしその声を聞いてしまうと、重たい腰を上げて、なんらかの動きを取る必要があるからです。私たちはそれを無意識的に感じ取っています。だから、直感の声を聞かないことにするのです。

 

直感とは、「どこの売り場で宝くじを買えば当たるだろうか」とか、「どうすれば運命の人と出会えるか」を教えてくれるものではありません。そうではなく、「自分はどのように変わればいいのか」を教えてくれるものです。それってあまり嬉しいことではありませんよね。特に直感の意味をまだよく分かっていない時には、そう感じるでしょう。

 

例えば、「あっ、これはやった方がいいな」と思ったこと、それを To Do リストにメモしたとしましょう。しかし、その日はやりません。次の日も….、やっぱりやりません。何か理由をつけては、どんどん先延ばしにしていくのです。やがては賞味期限が切れて、ゴミ箱行きとなります。

 

それは、直感が何らかのチャレンジを含んでいるからです。少し勇気のいること、少しエネルギーのいること、それを実行するには、自分自身を整えなければならないようなこと。それが直感が私たちに求めてくることです。

 

 

直感を育てる一番の方法は、直感が教えてくれることを、賞味期限内にやることです。まずは小さなことから始めるようにしましょう。

 

「あっ、これはやった方がいいな」と思ったことを、実行してみましょう。気分が乗らないからと先延ばしにするのではなく、完全に気分が乗っていなくても、小さな一歩を踏み出してみましょう。すると、少しエネルギーが出てきて、結局最後までできるでしょう。

 

直感を育てる秘訣は、その時の気分に左右されることなく、やるべきことをやることです。すると直感の方があなたを信頼してくれるようになります。

 

直感からしてみれば、これまでいくら大切なメッセージを届けようとしても、あなたはいつもその時の気分を優先してこちらを見てくれなかった、そのような経験を何度も繰り返しているのです。それが、最近ははちゃんとこっちを見てくれている!ならば、もっと伝えよう!──直感だってそう思いますよね。

 

 

直感からのメッセージを受け取れるようになりましょう。それはあなたが良くなるために、あなたのためだけにいのちが用意してくれたものだからです。それを受け取らないのは、あまりにもったいないでしょう?

 

さあ、今日から始めてみましょう。「あっ、これはやった方がいいな」が出てきたら、それをメモするところから。そして気分が乗らなくても、賞味期限内に行動する。

 

その結果がどうだったか、ぜひ教えてください!

岩田洋治

この記事を書いたのは:岩田洋治

1964年生まれ
1987年 北海道大学工学部卒
1989年 同大学修士課程修了
      同年外資系メーカーに入社
      国内および海外にて研究開発者として勤務
1998年 同社を退社、行動科学研究所に加わる
2019年 行動科学研究所所長に就任

PEP個人セッション、リーダーシップラボ、PEP企業研修などを通して、個人や組織のエンパワーメントをサポート。

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