行動科学研究所とは?
行動科学研究所とは
個人と組織のエンパワーメントをサポートする。
行動科学研究所はそのための様々なプログラムを提供しています。全ての人が力を持っている、ただそれが顕在化されていない。私たちはそのように考えています。これは組織においても同じです。それをどのようにして引き出すことができるのでしょうか。
エンパワーメントで最も大切になるのは、一人ひとりの中に生まれる「気づき」です。気づきとはこれまで見えていなかった何かが見えるようになること。
個人や組織の潜在能力を引き出すための気づきのプロセスをガイドする。それが私たちにできることです。
始まり
行動科学研究所には、オリジナルモデルとでも言うべき組織があります。それはコロラド大学の行動科学研究所です。
ご縁の始まりは、創業者である岩田静治が、K・ボ-ルディング教授に師事するために、1976年に客員教授としてコロラド大学行動科学研究所に招かれたことでした。
その時の経験──人間存在への深い洞察から経済活動を見つめる視座、ロッキー山脈の麓に位置する自然豊かなエコロジー、週末には教授の家に招かれ暖炉の火を囲んで皆でディスカッションしたことなど、全てがNJK*な体験でした。
この全てを日本で実現したいと1982年10月に創業されたのが、現在の行動科学研究所です。
*)行動科学研究所では深い感動をNJK(なんじゃこれは!)と表現します。
私たちが提供するもの
行動科学という学問分野が扱う領域は広範囲に渡っておりますが、私たちが研究を続けてきたのは、「個人や組織が、本来持っている力を呼び覚ますにはどうすればいいのか」というテーマです。本来持っている力を呼び覚ますことをエンパワーメントと言いますので、「個人や組織がエンパワーするにはどうすればいいのか」と表現してもいいでしょう。
その答えは、個人や組織が自ら発見していかなければなりません。誰にも適応できる一般的な答えは存在しないからです。ただ、答えを見出していくプロセスをサポートすることはできます。私たちが提供している9つのプログラムは、いずれも個人や組織のエンパワーメントをサポートするものです。これらを総称してPEP(パーソナル・エンパワーメント・プログラム)と呼んでいます。
問題の背後にあるもの
問題解決の方法は、それをどのレベルで捉えるかによって変わってきます。
お客様からのクレームでも、なんらかのトラブルでも、表面的な原因を見つけ出すことはできるでしょう。しかし、目の前の問題解決だけにとらわれていると、より本質的な課題を見逃してしまうリスクがあります。
それは縦割りの組織構造かもしれません。あるいは硬直化した意思決定プロセスかもしれません。もし問題をこのレベルで捉えるならば、組織改革を断行したり、リーダーを変えたりすることで問題の解決を図ろうとするでしょう。
しかし、私たちが長らく抱えている問題の本質は、更に深いところにあるのではないでしょうか。これを問い続けていくと、最後は一人ひとりの意識/内面の課題(伸びしろ)に行き着くと私たちは考えています。
問題を本質的に解決しようとするのであれば、私たちは問題の捉え方そのものから変えなければならないのです。
3つの視座
問題の捉え方を深めるために行動科学研究所が開発してきたツールがあります。それが3つの視座です。私たちが提供するすべてのプログラムは、まずこの3つの視座を学び、理解することから始まります。これらの視座に慣れ親しむことで、自己理解や他者理解が圧倒的に深まります。
- 第1の視座 3つのベクトル(目指すべきものを明確にする)
- 第2の視座 3つのフェーズ(現在の立ち位置を明確にする)
- 第3の視座 元型(問題の本質を明確にする)
第1の視座 3つのベクトル
(目指すべきものを明確にする)
第1の視座である【3つのベクトル】は、目指すべきものを明確にするツールです。ここで言うベクトルとは、私たちが根源的に持っている力を指します。全部で3つの力があり、それぞれPベクトル、Sベクトル、Eベクトルと呼んでいます。
Pベクトルは稼ぎ力です。価値を生み出す力、結果を生み出す力、また創造性などもこの中に含まれます。
もう一つがSベクトル、つながり力です。お客様に喜んでもらいたいとの気持ち、相手に共感できる力、また人間関係を深める力などが含まれます。
最後のEベクトルは意識力で、最も大切な力だと私たちは考えています。実現したいビジョンを描く力、生きる意味を求める力、また自分や周りをエンパワーできる力です。
これら3つの根源力はいずれも大切で、私たち誰もが潜在的に持っている生きる力です。これらの力によって私たちは困難に立ち向かったり、仲間と力を合わせたり、豊かな人生を築いていくことができます。3つのベクトルを通して自分を見つめることで、自分が今最も必要としている力がなんであるかが明確になります。
第2の視座 3つのフェーズ
(現在の立ち位置を明確にする)
第2の視座は【3つのフェーズ】です。周りの人とどのように関わっているのかを診断するツールです。私たちの意識の状態は、周りの人たちとどのように関わっているのか、その関係性の中に現れます。ですから、関係性に着目することで、現在の自分の立ち位置(意識の状態)が明確になるのです。
第1フェーズは依存関係です。依存する方も、依存させている方も、このフェーズにあると考えます。一丸となって事を成すには力を発揮しますが、変化への適応力は高くありません。
第2フェーズは孤立関係です。何かに依存していない分、自分の力でなんとかしようとはしますが、自分以外のことへの関心は低く、答えのないところに道を見出す力や持続可能性に欠けます。
第3フェーズは共創関係です。個々が自立しながらもつながっている状態です。多様性を大切にすると同時に、違いから生まれる葛藤を乗り越えられる力を持っています。第3フェーズの意識状態にあると、時には第1フェーズ的に一丸となって動くことも、あるいは第2フェーズ的に自立的に動くこともできます。3つのフェーズの中で、最も適応力が高い状態です。
自分は、あるいは自分の属する組織のフェーズは何であるかを考えることで、現在の立ち位置と課題が明確になります。
第3の視座 元型
(問題の本質を明確にする)
第3の視座は【元型】です。自分自身の内面を見つめ、問題の本質を明確にするためのツールです。元型はスイスの心理学者ユングによって提唱された考えで、私たち誰もが無意識の中に持っている影と光のことを言います。元型を通して自分を見る力をつけると、自分がどれほど元型の影によって動かされているのかが分かるようになってきます。また、そのことが分かれば分かるほど、いつもの反応とは異なる選択ができる力がついていくのです。
私たちは特に、四つの元型*と呼ばれる、犠牲者元型、子供元型、売春婦(夫)元型、つぶし屋元型に注目しています。これらの元型の影は頻繁に私たちの無意識の中で私たちの思考や感情に影響を与え、望ましくない結果を生み出しています。元型の視座を通して無意識を意識化することで、私たちは元型の影によって奪われていたハンドルを握りなおすことができ、また同じように元型の影に動かされている仲間を、エンパワーできるようになるのです。
*)四つの元型はユングの元型論をキャロリン・メイス氏が発展させたものです。
私たちの願い
私たちの願いは、一人ひとりが自らをエンパワーし、また周りの仲間をエンパワーできる力をつけることです。
エンパワーした個人がつながる第3フェーズの組織は、先の見えない状況の中でも高い適応力を発揮し、仲間と共にアイデアを生み出し、高い生産性と顧客満足度を実現することができます。
また、人生においては、豊かな人間関係を築いて、100年ライフをイキイキと生きる礎となるでしょう。
そのような潜在力を誰もが持っている。これが私たちの信念です。
行動科学研究所
所長 岩田洋治
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