家庭のエンパワーメント|エンパワーメントの実践は行動科学研究所

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家庭のエンパワーメント

自分の影と向き合うことが全ての始まり 家族の影が目に付くとき

By 岩田 洋治

家庭のエンパワーメント

「自分は悟ったと思うなら、両親を訪ねて一週間一緒に過ごしてごらん」(ラム・ダス)

 

この言葉に思わず苦笑いするのは、きっとあなたにも思い当たる節があるからでしょう。

 

私たちは、自然の中で川のせせらぎを聞いている時はいい人になれますが、家に戻ると、一筋縄にはいかない現実を自分の中に発見するものです。

 

どんな家族でも、なんらかの影を持っています。

 

私たちはつい影そのものにとらわれがちですが、エンパワーメントは、影の有無や、その大小によって決まるのではありません。

 

家族の影と、一人一人がどのように向かい合っているのか、その向かい合う姿勢の中に表れるのです。

 

重たい影が布置している家族は、誰しもがその影響を受けて、怒り、苛立ち、傷つき、悲しみなどの感情に、エネルギーがじゃじゃ漏れになるでしょう。

 

さらに私たちは、家族全体に布置している影を直接認識できずに、それを家族の誰かに投影します。
そうすることで、自分自身の課題が見えなくなってしまうのです。

 

エンパワーメントはいつでも、自分自身の課題と向かい合うことから始まります。
人を変えることではありません。

 

ですから自分自身の課題が見えなくなると、エンパワーメントの可能性は閉じられるのです。

 

このようにして家族の影は、エンパワーされることなく、長い間そこに留まり続けることになり、さらに世代を超えて受け継がれていくことになります。

 

あなたの家族が抱える影も、このような歴史を経ていまここにあるのです。

 

 

一人の変化が家族全体を変化させていく

どんなに大きな影であったとしても、変化はいつも一人から始まります。

 

家族の誰かを悪者にするのではなく、家族皆を取り込んできた影をそれとして認識すること、これが許しです。

 

これは一度切りの作業ではありません。
何度も、何度も、繰り返し向かい合っていくことです。

一人のエンパワーメントは、周りをエンパワーする力を持っています。
あるいは、周りが変わらないこともあります。

 

周りが変わろうと、変わるまいと、一人のエンパワーメントはその家族を変えているのです。
なぜなら、皆繋がっているのですから。
一人が変わる分だけ、家族は変化しているのです。

 

その貢献を生きることです。

 

決して理想の状態に捕らわれることのないように。
それは蜃気楼のごとく、真にリアルなものではありません。
決して満たされることのない、比較と絶望の繰り返しに陥ることになります。
それよりも、いまここのエンパワーメントを喜びましょう。
小さな変化を祝いましょう。
それに甘んずるということではなく、それで十分だからです。

 

エンパワーしている家族は、生きる意味と、生きる活力を与えてくれます。

 

 

このように豊かで深いつながりがあるのとないのとでは、人生にどれほど大きな違いをもたらすでしょうか。

 

それは最初からそこにあるものではなく、時間をかけて皆で育てていくものです。

 

それは十分に、時間のかけ甲斐があることです。

岩田 洋治

この記事を書いたのは:岩田 洋治

1964年生まれ。
1987年 北海道大学工学部卒
1989年 同大学修士課程修了
同年外資系メーカーに入社
国内および海外にて研究開発者として勤務
1998年 同社を退社、行動科学研究所に加わる。
現在行動科学研究所副所長。
PEP個人セッション、LIVE PEP FORUM、PEP企業研修を通して、
個人・組織のエンパワーメントに従事している。

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