第3フェーズ|エンパワーメントの実践は行動科学研究所

コラム Column

第3フェーズ

対立から多様へ。妥協から共創へ。 持続的な成長を可能にするものは何か

By 岩田 洋治

第3フェーズ

時に、これだけ条件に恵まれていたにも関わらず、個人や組織が崩壊していくのは何故か?
一方で、これほど困難な条件であったのに、見事に生成・発展していく個人や組織が存在しているのは何故か?
その背後にある、持続的な成長を可能にする要件とは一体何なのか?

この根源的な問いに答えようと発展してきた視座が、第3フェーズです。

物事は、第1フェーズ、第2フェーズを経て、第3フェーズへと至る。

ところが、この第3フェーズへと至る流れが阻害され、第1フェーズ、第2フェーズに執着して留まり続けると、時間の経過とともに第1フェーズは内部崩壊、第2フェーズは自己崩壊する。

これが第3フェーズの視座から見えてくる風景です。

 

第一フェーズの影と光

第1フェーズとは、「集団的意識」です。

自分が属している集団が自分のアイデンティティーとなる。
つまり、無意識的な集団への依存です。

組織の中では、支配するものと、支配されるものの構図が明確で、その ”いずれもが” 第1フェーズを形成しています。

今までのやり方通りに物事を進めるのは得意でも、新しい環境に適応することができません。
組織を構成する全員が無意識的な依存状態なので、自律的に自らの力を生きるようになりません。

ただ、第1フェーズがダメなわけではありません。
そこには素晴らしい点も多くあります。

全体の和を大切にする文化。
考えの違いを持った人たちが共存できるルール作り。
団結から生まれる集団の力。
社会性を育む躾や教育。

これらが第1フェーズの光です。

 

第2フェーズの影と光

第2フェーズとは、「個人的意識」です。

横並び主義で、組織の制約を押し付けられることに辟易とし、
そこを飛び出して、自分の力で人生を切り開いていく。
“この私” こそが、自分のアイデンティティーとなる。
もはや何者にも依存することなく、自らの足で立ち、自律しているように思えますが、
実は”この私” 、すなわち自分のエゴに依存していることに無意識です。

他者との関係は、勝つか負けるかの競争。
よくいって、ギブアンドテイク(取引)です。

一時的に結果を作りだすことがあっても、やがては燃え尽きていきます。
また、それぞれがバラバラなので、たくましくつながり、共創していくようになりません。

もちろん、第1フェーズと同じように、第2フェーズにも影と光が存在します。

何よりも個としての力を磨くこと。
10,000時間の現場を重ね、専門性を磨いていくこと。
また、自らの選択に対する責任感覚。
自らの人生に対する責任感覚。
そこから生まれてくる生きる力。

これらが、第2フェーズの光です。

 
 

エンパワーした意識、第3フェーズ

第3フェーズとは、「エンパワーした意識」です。

集団への依存傾向(第1フェーズの影)、また自分自身のエゴ(第2フェーズの影)を見つめ、
それと向かいあい、取り組み続ける意識のことを言います。

第1フェーズと第2フェーズが対立するのに対して、第3フェーズではそれらを融合していきます。

自立してつながる。
対立ではなく多様。
妥協ではなく共創。
それらを可能にするのが第3フェーズの意識です。

第3フェーズの意識を生きて、
第2フェーズ(個人)と第1フェーズ(組織)を “エンパワー” していく。
これがわたしたちが進むべき道です。

第3フェーズの影は、
第2フェーズや第1フェーズを見下したり、否定したり、争ったりすることです。

自分は特別だとの意識、あるいは否定や争いは、
いつの間にか自分自身が第1フェーズや第2フェーズに舞い戻っているサインです。

自分自身の元型の影やエゴを見つめ、それを越えてつながり、共創する力、これが第3フェーズの光です。

変化は、否定や争いの先にもたらされるのではなく、エンパワーメントしているいまここに、実現していくのです。

このような変化を起こし続ける限り、わたしたちは持続的に成長を続ける事ができるのです。

岩田 洋治

この記事を書いたのは:岩田 洋治

1964年生まれ。
1987年 北海道大学工学部卒
1989年 同大学修士課程修了
同年外資系メーカーに入社
国内および海外にて研究開発者として勤務
1998年 同社を退社、行動科学研究所に加わる。
現在行動科学研究所副所長。
PEP個人セッション、LIVE PEP FORUM、PEP企業研修を通して、
個人・組織のエンパワーメントに従事している。

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