揺らぎから生まれてくる創造の道 朝の音読会から
By 岩田洋治
-
エッセイ
「僕たちは答えを欲しがるんですね。
欲しくて欲しくて、しょうがないんですよ。
いろんな人に言われました。
『樋口さん、答えをくれ。どうすればいいんだ』と。
僕たちは人生の中で、答えを探して漂っているところがありますよね。
今の世の中、SNSを見れば、1分で答えをくれたりするじゃないですか。
でも、それは答えでも何でもないんだけれど。
しかも“答え”と言うと、すごく注目される。
いいねももらえるし、お金にもなるし、票にもなる。
企業もマスコミも、みんな答えをくれるんですよ。
僕たちは、答えを提供しなければ商売にならないと思っている。
だから答えを見せるんですよね。
でも、そんなものは答えじゃないと、僕は思ってるんだけど。」
午前5時の音読会(最後に会のご案内があります)で、
毎朝20数名の方と、
『人生とは長い時間をかけて自分を愛する旅である』
(樋口耕太郎著/ダイヤモンド社)
を読んでいます。
今日はちょうど第1面(この本では1章ではなく1面と言います)を読み終えた節目で、著者である樋口耕太郎さんをお迎えして、本の理解をさらに深める機会をいただきました。
参加をご快諾くださった耕太郎さんには、心より感謝申し上げます。
冒頭にご紹介したのは、
「決してこの本を教科書にしないでください」から続く、
今日の耕太郎さんの言葉です。
答えを求める人。
答えを与える人。
何がこの関係を生み出しているのでしょうか。
その根本には、不安とのつき合い方があるように思います。
私たちは、不安をなくそうとします。
それはごく自然なことであり、あまり疑問を持つことさえありません。
けれど、あえて問うてみたいのです。
なぜ私たちは、そんなにも不安をなくそうとするのでしょうか。
おそらくそれは、不安が私たちを“不安定”にするからでしょう。
しかし一方で、
「この人の人生は面白いな」
と思う人を見ていると(たとえば樋口耕太郎さんのように)、
不安とのつき合い方が違うように感じます。
もう少し正確に言葉を選ぶなら、
そういう人たちは「揺らぎ」を大切にされているのではないでしょうか。
不安と揺らぎは、似ているようでいて、大きく違います。
揺らぎを不安に思うのが「不安」です(笑)。
揺らぎそのものは本来とても創造的なものだと思います。
新しいものは、みなその揺らぎの中から生まれてくるからです。
だから、下手に不安をなくそうとすると、
私たちは揺らぎまでも失ってしまい──
揺らぎを失うと、
新しい可能性が生まれにくくなるのです。
それが、人生をどこかつまらなく感じてしまう根本原因のひとつかもしれません。
「この人の人生は面白いな」と思う人たちは、
意識的であれ無意識的であれ、
揺らぎから生まれてくる創造の道、
言い換えれば“未知へと開かれていく道”を
大切にできているのだと思います。
揺らぎとは、エネルギーであり、祈りです。
振り子のように揺れながら、新しい何かを紡ぎ出していく力(エネルギー)であり、
また、問いとつながり、まだ言葉にならないものを感じ取ろうとする働き(祈り)でもあります。
生命とは流れです。
常に創造的な働きを続けている流れ。
それが、生きているということなのだと思います。
そのことを受け入れ、
固定化された何かを求めることを少しずつ手放していけたなら、
私たちの生き方はきっと変わっていきます。
ただ、それは一度きりの決断で終わるものではないのでしょう。
固まろうとする自分の傾向に気づいては、
何度も、流れを受け入れるほうを選び直していく。
その連続が、生きるということなのだと思います。
「自分の中の揺らぎを大切にしてみよう」。
そう思い定めることで、
正解を外に求めて漂い続ける生き方から、
自分の内側に耳を澄ます在り方に変わっていけばいいですね。
次回は第2面を読み終えた時に、また耕太郎さんをお招きして、対話の時を持ちたいと願っております。
【午前5時の読書会】
📅 月〜金:読書会
📅 土:振り返り交流会
📅 日:お休み
⏰ 時間:5:00〜6:00
💻 Zoomミーティング
ID:844 7762 8659
パスコード:8888888(8が7つ!)
🌱 参加費無料
📣 読書会のご案内・交流はこちら
午前5時の読書会 Facebookグループ
https://www.facebook.com/groups/3460910064206322/
📘 課題図書
『人生とは長い時間をかけて自分を愛する旅である
こころの資本の経済学』
樋口耕太郎 著