WIN-WINを越えて

コラム

WIN-WINを越えて

そうだ、快と快 行こう! 新しい関係のあり方を考えよう

By 岩田洋治

WIN-WINを越えて

 

先日のZoomイベントで同じグループになったひろみん社長が、「WIN-WIN」よりも「快と快」という表現の方がピッタリくると言うのを聞いて、思わず膝を打ちました。

 

どこかで微かに感じていた違和感が、瞬間、すっと流れたように感じたからです。

 

勝つか負けるかよりも、自分と相手にとってより快であるかという選択をした方が賢明だと思う。 みんなが思いやりをもって快を選ぶようになっていけば、世界は平和になるのになと思う。

 

WIN-WIN(両方が勝つ)という表現は、WIN-LOSE(勝者と敗者に分かれる)を前提に生まれてきたもので、もちろん悪くないというか、一般には、それこそが目指すものだと考えられています。「全てのステークホルダーがWIN-WINの関係になる」のようにね(このような表現にはカタカナが似合うな〜)。

 

しかし、WIN-WINとは言っても、どこか言葉の中にWIN-LOSEの名残があるような気がしていました。その違和感を見事にピタッと言い当ててもらったように思います。

 

だからと言って、「そうだ、京都 行こう!」(ちょっと古い😅)のように、簡単に「そうだ、快と快 行こう!」にはならないな〜とも感じます。それは、思っている以上に、自分自身の中にWIN-LOSEやWIN-WINの価値観が染み込んでいるからです。

 

それでも、社長室の壁に飾られた理想論ではなくて、やはり、これからの関係の基礎は「快と快」にあると思います。そして、そこに至る道は、自分の中のWIN-LOSEやWIN-WINの傾向性をよく見つめることから始まると思うのです。そこを誤魔化すことなくしっかりと向き合い、なおかつそれを越えていける力をつけていく。

 

そうすることで、「快と快」と言いながらも、単に表層的な楽しさだけではなく、力強い関係、クリエイティブな関係が生まれてくるのではないでしょうか。

 

そうだ、快と快 行こう!

岩田洋治

この記事を書いたのは:岩田洋治

1964年生まれ
1987年 北海道大学工学部卒
1989年 同大学修士課程修了
      同年外資系メーカーに入社
      国内および海外にて研究開発者として勤務
1998年 同社を退社、行動科学研究所に加わる
2019年 行動科学研究所所長に就任

PEP個人セッション、リーダーシップラボ、PEP企業研修などを通して、個人や組織のエンパワーメントをサポート。

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